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2022.04.21

長期優良住宅って何?

長期優良住宅って何?

住宅の新築などで調べ物をしていると、しばしば長期優良住宅という言葉を見かけると思います。
名前からなんとなく「長持ちする良い住宅なんだろう」というイメージを持たれるのではないかと思いますが、具体的にどんな家なのでしょう?

●長期優良住宅とは
国土交通省の制度の概略には、長期優良住宅は、『長期にわたり良好な状態で使用するための措置講じられた優良な住宅です。
長期優良住宅の建築及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁に申請することで認定を受けることができます。』とあります。

要約すると国で定めた長期優良住宅認定制度の基準をクリアして、その認定を受けている家が長期優良住宅と呼ばれています。
10ある項目をそれぞれの要件を満たした図面を申請し、審査を通れば無事に長期優良住宅として認定されます。

●10の項目とは
1.劣化対策
数世代にわたって住宅の構造躯体が使用できるよう配慮されていること。
例えば床下空間の有効高さの確保や小屋裏などの点傾向の設置。

2.耐震性
まれに発生する大きな地震に対し、継続して住むために改修を容易にすること。
いわゆる耐震等級2以上の性能か、品確法に定める免振建築物。

3.省エネルギー性
必要な断熱性能などを確保している。
断熱等性能等級4以上の性能が必要になります。

4.維持管理・更新の容易性
内装や設備などに維持管理をしやすいように、必要な措置が講じられている。
維持管理対策等級3以上が必要となります。

5.可変性
生活習慣や世帯の変化に応じて間取りの変更などが可能になっている
躯体天井高差が2,650mm以上必要になります。

6.バリアフリー性
様々なバリアフリーに対応、または将来的なリフォームに対応すること。
高齢者等配慮対策等級3以上が必要です。

7.居住環境
良好な景観、地域の居住環境維持・向上に配慮されている
地域ごとの地区計画や景観条例などの内容と調和を図ること。

8.住戸面積
一戸建ての場合、75㎡以上の広さが確保されていること。

9.維持保全計画
定期的な点検や補修の計画がされていること
図面などの保存なども必要です。

10.災害配慮
災害発生のリスクのあるちいきでは、そのリスクの高さに応じて所管行政庁が定めた措置を講じる必要があります。

以上の項目においてクリアする必要があります。

●長期優良住宅のメリットとは

1.住宅ローン控除の最大控除額が増える

2.税金の優遇がある
 ・所得税 ⇒ 長期優良住宅の認定を受けるための標準的な性能強化費用相当額(上限650万円)の10%を、その年の所得税から控除
 ・登録免許税 ⇒ 保存登記の税率が0.05%引き下げられる
 ・不動産取得税 ⇒ 長期優良住宅は課税標準から控除される金額が100万円分増える
 ・固定資産税 ⇒ 税額が1/2に減額される減税措置の適用期間が2年間延長される

3.フラット35で10年間の金利が引き下げられるフラット35Sで借り入れができる。

以上、長期優良住宅にすることによって税制面や借り入れの際に恩恵が受けられます。

●長期優良住宅の注意点
税制面において様々なメリットのある長期優良住宅ですが、新築時に申請料や耐震性や断熱性などの規格に合わせるためのコストも必要になります。
また、認定を受けた後も申請した際の維持保全計画に沿っての点検や定期的な修繕など、暮らし始めてからの手間もかかります。

もちろん、そうすることにより建物を長持ちさせることができ、世代が変わっても暮らすことができますので長所と短所をきちんと理解して、納得の上で制度を利用することが必要です。
迷われていらっしゃる方は、ぜひご検討ください。